国際言語学者の溝江達英です。
お名前は何ですか?
これを世界の言語で断捨離しない言い方だと難しいのですが、
Your name is…….. って途中で止めれば、それだけで、あなたの名前は…… ? という言い方になります。
と同様に
Your job is ……. と言い換えも可能なので、一気に疑問文は連呼できるようになります。
こう考えて見ると
フランス語だと、英語とまったく同じ構造で
Votre nom est ……. ? と言えば、もちろん、あなたの名前は? になります。
ドイツ語だと、
Ihr Name ist ?
これだけで立派に断捨離ドイツ語ができます。
発音が分からなくても、なんとなく、YourとNameに相当しているものが隣り合わせになっているんだろうなということが予測付きます。
ドイツ語で名前を聞くときは
Wie ist Ihr Name ? というのが、断捨離していない正式な言い方ですが、
これってドイツ語業界では大戦争が巻き起こっている表現なのです。
カナダに、すごーーーーく仲良かったおばあちゃんがいて、その人の職業はドイツ語教師です。
アメリカ人なのですが、珍しく語学マニアで、今は80歳くらいだと思います。私が知り合った時が65歳だったと思います。
当時、日本語を私がそれこそ1から教えていて、なんにも話せなかったんですが、意志が強い人で、毎日、毎日、日本語を朝に勉強して、それから、高校にドイツ語を教えに行ってました。
生徒も英語のネイティブスピーカーですから、What is your name ? をドイツ語でwhat はwas (ヴァス)だから、Was its Ihr Name ? って言いそうになる。
こんなことを言っていたのを覚えています。
何か気づきましたか?
断捨離していないドイツ語をもう一度書きます。
Was ist Ihr Name ?
英語の
What is your name ?
これが間違いだというのです。
英語はWhat ですが、ドイツ語では、名前を聞くときはwhatじゃなくて、wie (=英語相当語ではhow)を使わなきゃいけないのです。
えええええーーーーー!!
よって
Wie ist Ihr Name ?
これが正解になります。
これはこれで知っておいていいのですが、初級なら別に、wasやらwieやらどうでも良くて
Ihr Name ist ……..
これだけでいいんじゃないか。と思うわけです。
ちなみに、ドイツ語の名前を聞くとき、wieなのかwasなのか、この論争はある意味有名な論争で、少しググればいっぱいニュアンスの違いが出てきます。もっと知りたい人は調べてみるといいですね。
じゃあ、イタリア語でどうやって名前を聞くかですよね。
これはまた厄介で
英語のyour name is …..
フランス語のVotre nom est ……
ドイツ語のIhr Name ist…..
この方式に余計に定冠詞がついて
Il Suo nome è
となります。
イタリア語は独特の文法構造を持っていて
所有形容詞が名詞を冠詞を伴わずに修飾できる名詞は親族関係の単数名詞と限られているのです。
この辺は厄介なので調べたい人は調べてみてください。
あと、SuoのSって大文字かよ?!って思った方
はい。大文字です。
Suoは、Sが大文字だと、yourの意味になるのですが、小文字だと、his もしくはherの意味になるのです。
困った。。。
でも、イタリア人はものぐさなのか、このルールを守らず、Il suo nome とSを小文字で書いているのにもかかわらず、yourを表わすと主張する人もたくさんいますが、正式にはSを大文字で書きます。
Il Suo Nome è……..
これで一通り多言語の断捨離方式が完成です。
英語・フランス語・ドイツ語・イタリア語ができあがりです。
いろんな言語が出てきて面倒だと思ったと思いますが、ポイントは一番小さな単位から覚えていく。これだけです。
完全文の奴隷になってはいけないということです。文章は実は中途半端で終わったほうが効果的な疑問文を作れるのです。なんでもかんでも完璧な文章だからいいということではないのです。
少しでいいので一番小さな単位から覚えましょう。Less is more ! です。
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