国際言語学者の溝江達英です。
どうしてもやる気が起きない。そのような憂鬱を経験されている人も多いのではないでしょうか。やらなきゃいけないと思っているのに、どうしても行動する気になれない。先延ばしにする。おそらく誰にでも起こる現象ではないかと思います。
英語の表現にFast fail, Fast forwardというのがあります。早く失敗し、早く立ち直れ(=先に失敗しておけば、未来のミスが減らせる)という考え方、これをぜひ励みにしてください。もっと換言するなら、やれることは失敗を恐れずさっさとやっちゃえ!ということです。
私達がやる気がでない状況は、おそらく、【うまくやろうとしすぎている可能性】が高いです。
例えば、セミナーをしようとして、思うように人が集まらないと怯えているよりは、まずは会場をおさえてしまう。別に一人も来なくても大丈夫。そうなったらそうなったで、コンテンツ撮りのビデオ撮影会場にすればいいのです。いい意味でいい加減になることが求められます。想定外に怯えない余裕を持ちましょう。
火事場の馬鹿力ではないですが、ゆったり考えている時には絶対に出てこないアイディアが、追い込まれた時に急に出てくることがあります。とにもかくにもどんなに小さいことでもやってみるのが大事ですし、成長に繋がります。
最近、中国語を勉強しているのですが、私なりに大発見というか、これか!ということに出会いました。
日本語で、私は何かを取りに行くという表現を、中国語では我去取といいます。
漢字で意味は推測できますね。
ただ語順は、(1)我 (2)去 (3)取の順番です。
日本語は (私は)取りに行くといいますから、(1)私 (2)取る (3)行くの順番で、
微妙に動詞の語順が日中では逆になってます。日本語は取るが先、行く(=中国語では去)が後の語順で、中国語は去(日本語では行くに相当)が先で、取るが後になっています。
なんでもないようなことですが、中国語では、私はまず、去らなければ(=去という漢字は行くという意味)、取れないことが語順で反映されているのです。
何かを取りに行くためには、まずは行かないとはじまらない。だから、我去の塊が最初に強い意志表明として文頭にあらわれるのです。
その一方で、日本語では、取りに行くという言い方なので、まずは【取る】という目的がなければ、動けないわけです。何か、目標が掲げられて、納得しなければ行動すらできないのです。(何か理由がなければ動けない頭でっかちな文構造なのです。)
何かのために何かをするというのが日本語の文構造ですが、中国語の文構造は、何かをするという大義名分は後にきて、まずは、行動するということ。行動したことが、後の目的につながるという感覚なのです。
役に立つのか役に立たないのかの視点だけで動いているとしたら、一生行動できない文構造なのかな?と思わせる日本語です。(=目的がなければ役に立たないと思い、行動しなくても済まされる文構造なのです。)
私達の行動パターンが言語構造の影響下にあるとしたら、行動ありきの中国語のパターンから学ぶことは多いかと思います。
とにかく、1ミリでもいいので動いて見ましょう。また、行動ありき!の中国語のような文を叩き込むことで、アクティブな自分に思考回路を変容できる希望さえ生まれます。
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