想像してみてください。
もし、あなたが未来を完璧に予測できる超能力を持っていたとしたら?
あなたのビジネスは確実に成功を収めることができるでしょう。
そればかりか、そんな超人的な能力を持った人間はこの世のすべてを手に入れることが可能でしょう。
しかし実際にはそんな能力は存在しません。
でもそれに近い能力を私は持っています。
それは、「前向きデータ活用によって近い未来を高い精度で予測することができる」というデータサイエンティスト的スキルです。
このスキルはあなたでも簡単に身につけることができます。
正しい、前向きデータ活用の方法さえ知っていればよいのです。
今回はデータドリブン最終章として、その具体的な方法をお伝えします。
工程にも大きな違いがある
一般的な(後ろ向きな)データ活用は基本的に次のようなステップで行われます。
① データの収集
② データベースの作成
③ データの分析・解析
④ 活用
みなさんが普段行っているであろう、なじみのある工程ですね。
対して、前向きデータ活用の場合は次のようになります。
① データベースの設計・企画
② データの収集
③ データの分析・解析
④ 活用
⑤ 振り返り・企画
⑥ ②に戻り繰り返し
パッと見でも異なる2つですが、この2つには見た目の以上に大きな違いが内在しています。
データベースの設計が先にくる
前向きデータ活用における工程上の最大の特徴は、
① データベースの設計・企画
が最上流に位置する、というところにあります。
最終的に集めたデータをどう使うのか?どんな方法で分析、解析するのか?結果として何を知り、どんな答えを得たいのか?
という先々の工程を予め見越して、後々使いやすいよう、過不足のないよう整理された状態で効率よく集めていくためのフォーマットを先に設計してしまうのです。
わかりやすく言えば、中身の数字は一切入っていないが(空欄になっている)、タイトルや、項目名がしっかり明記されている表、つまり「データ記入用紙」的なものを先に完成させておく。
ということです。
こうすれば初めから収集すべきデータは何か、
どんな時間軸で集めたらいいか、何に注目して精査していくか、など迷う必要がありません。無駄のない効率的なデータ収集ができます。
またモノサシの揃った質の高いデータが集まってきます。
後々の分析でも、データクルージングの必要がないので、手間や苦労が大幅に改善できます。
いいことずくめ、なこの方法ですが、後ろ向きだけでやっている場合はなかなか実践できるものではありません。
みなさんが日頃データベースを作る際は、まずデータを集めてから(中身の数字の羅列を先に入れてから)、枠で仕切り、タイトルや、項目名を入れる。
こういったやり方をしていませんか?
この誰もがやっているであろう従来の方法は実はデータドリブン的には逆なのです。
まずしっかりと企画をし、記入用紙(枠組み)を作ってからデータを入力していく。
この手順こそ前向きデータ活用の最大の特長です。この事さえできていれば、前向きデータ活用はほぼできていると言っても過言ではありません。
楽にログが取れる仕組みの構築
さて、記入用紙(データベースのフォーマット)はできました。
あとはこれからのデータを入力していくだけ。
と、ここでも少し特殊なテクニックが必要になります。
後ろ向きでは「誰かが集めた」過去のデータを扱えばいいのに対し、この前向きデータ活用では未来のデータを扱うため、そのデータを「自分で集めていく」必要があります。
この「自分で集めていく」ことで精度や信用度を高めていくことができ、誤差やバラツキの管理ができていくのですが、しかしそれは同時に手間やコストとのトレードオフでもあります。
例えば、毎日人間が調べて、逐一手入力していくなんてあり得ないことです。ヒューマンエラーのリスクがありますし、労力、コストに見合いません。
なるべく手軽に、少ないコストと手間でそれをかなえていく方法が必要になります。
Webの場合、それらをかなえてくれるのは「Google Analytics」に代表されるWebツールになります。
これらのツールはサイトに関するほぼすべてのデータを管理してくれます。リアルタイムはもちろん、後でまとめて収集することも可能です。
ただし、これらのツールは便利で高機能であるがゆえに、使いこなすにはかなりの専門知識やノウハウ、経験が必要です。
(これらのツールの使い方についてはメディアディレクターのコンテンツで解説しています)
これらのツールを自在に使いこなし、効率よく「自分でデータを集めていく」こと。
これも前向きデータ活用に必須の工程です。
*
今回のこの2つの方法さえ実践できれば、誰でもすぐにでも前向きデータ活用を実践していくことができます。
それはつまり、(ほんの少し)未来を予知できる能力を手に入れたのと同じこと。
一流のデータサイエンティストやグロースハッカーが持つ、誰もが憧れる能力です。
ぜひとも自分のものにしていってもらいたいと思います。
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