IROAS(イロアス) 公式メディア

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ルートビアとマリオット

Let’s get language freedom !
国際言語学者の溝江達英です。

いまハワイのコオリナというリゾートに来ております。コオリナとはハワイ語で【至福に満ちた】という意味を持つそうで、この一帯はディズニーがはじめて遊戯施設含まないリゾート、アウラニを建てたところで知られる場所です。ワイキキよりも晴天率が高くゴルフ好きにはよく知られている場所です。私は家族と一緒にディズニーリゾートの横のマリオット コオリナビーチリゾートにワイキキから移動して来て、かれこれ5日目になります。ここに来てからは毎日晴天で気持ちのいいリゾートライフを満喫しています。

マリオットはそれこそホテル業で有名ですが、実は彼の一番最初の実業はルートビアの販売でした。ルートビアの販売が軌道にのり、その後、機内食ビジネスで大成功、その後、ホテル業で財をなしていきます。マリオットはリッツカールトンを買収、SPGグループとも統合し世界トップのホテルグループになりました。創業は1927年。90余年で世界ナンバーワンのホテルチェーンになっているのですから驚きです。いまでは130を超える国と地域に6500以上のホテルを持っています。

先代が事業を継ぐ息子にあてた手紙に、人を扱う仕事だから従業員を大事にしなさい。と書き残したそうです。従業員を大事にすれば、従業員はお客様を大事にしてくれるという企業文化を今も継承しています。やはり何よりも人を大事にする。この基本哲学が徹底して貫かれています。(話はそれますが、先代のマリオットはユタ州の出身です。ユタ州はモルモン教とMLMの総本山です。人間ネットワークの真髄を研究しているところがユタに集まっているのは興味深いです。)

観光業は宿泊と食事という人間の2大欲求を扱うため、単なるサービス業だけにしない工夫が常に求められます。逆に人間の根源欲求を扱う商売だからこそ、一度、マイナスイメージがつくと、二度と寄り付かないリスクもある諸刃の剣です。

このあたりを今回は実際宿泊しながら感じているところです。

ワイキキのホテルとは違い、コオリナのマリオットリゾートはただお客さんがお金を払って泊まるという従来のシステムとは違い、タイムシェアで来ているお客さんが大多数を占めています。

このタイムシェアとは何でしょうか。ざっくりまとめると、ホテル会員権です。好きな時に、メンバーシップ料金で高層階の部屋が取れる権利を持つ人たちがたくさん泊まっているホテルです。この権利を持っている人が優先的に高層階になったりします。ここのリゾートは割合、日本人は少なく、アメリカ人が多いような気がします。

マリオットの企業精神に、ホテルを所有する企業ではなく、「ホテルを経営する企業」と変身させようというものがあります。そのうちの一環としてタイムシェアが生まれました。ただ人を泊めるというだけではなく、ホテルの部屋をオーナーに貸し出すという発想です。こうすることで、オーナーは会員権を買いさえすれば、自分がリゾートにまるで不動産を持っているという意識を持つわけです。しかも世界中のいたるところで、自由に泊まれるという優越感をくすぐるわけです。自分の不動産だと思えば、ホテルにより愛着が湧きますし、つけっぱなしの電気も、こまめに消してみようとか思えるようになってくるわけです。

旅はどうしても遊びのイメージになりがちですし、実際、その側面は多分にありますが、旅が一番勉強になるというのを再認識しています。と同時にまだまだ知らないことが多いので、どんどん世の中を見て歩きたい欲求も強まりました。やはりサービスは受けてみてはじめて、自分がどのようなビジネスを設計するべきかがよくわかります。これぞ生きた勉強だと肌身で感じています。

最後に余談ですが、ハワイではチップにあたる英語が一律してgratuityと書かれています。ちなみにこれはフランス語によく似た綴りの単語がありますが、その意味は無料という意味です。
英語の仏語は親戚関係にありますが、英語ではチップ(心付け)という意味で、サービス料で有料、フランス語では無料という意味で意味が真逆になります。

レシートなんて日本生活ではまじまじ見ることもないですが、何気ない日常のワンシーンでも勉強になるなって思っている次第です。

ぜひみなさんも旅に出てみましょう。

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