国際言語学者の溝江達英です。
最新の語学学習理論では英語は座って勉強していては伸びないことが分かっています。ただ考え方を吸収したり、単語の暗記をしても頭に入らないと言われているのです。英語はずばりスポーツと同じであるという理論です。
英語と身体性の話は後述するとして、英語のツボは、結局、誰がその行為をしているのか。この問いを立て続けること。
その基本中の基本は頭に入れておいてください。
例えば
釣った魚を刺し身にして食べました。
これを英語にしてみましょう。
まずは時系列で文章を整理します。
- 私が魚を釣りました。
- 刺し身にしました。
- 食べました。
このように整理してから
I caught some fish, made sashimi, and ate it.
こういった文章を作ってみます。
日本語は誰が魚を釣ったのかを明示しないのが普通なので、あえて誰が釣ったのかを明示し(ここでは自分自身が釣ったということでIを主語)、時系列でSVO処理をするとリズム的にもキレイに整います。
あえて、関係代名詞を使わないシンプルな言い方でやってみるのです。
I made the fish I caught into sashimi and I ate it.
I made sashimi from the fish I caught and I ate it.
こういう言い方ももちろんできるのですが、覚えにくいし、リズムも悪いですね。
リズムが悪いと覚えにくいので、徹底的に、リズムを掴んだ時系列SVOを多用しましょう。
実はSVOには【リズム】の魔法があるのです。SVOリズムをできれば歩きながら音読するのです。
ただ音読するだけでは駄目だと言われています。体を思いっきり柔らかくしながら音読すると効果があり、それは体全体を革袋だと感じて、骨も内蔵も革袋の中に浮かんでいる感覚で、上下に揺らす感じのウォーミングアップをしてから、英語を読んでみるといいというのです。これを液状化運動と呼びます。興味のある方は野口体操という言葉をキーワードにご自身で検索してみてください。
私達は言語の身体性を語学学習に応用していないような気がします。
英語の音読は最高度に脳を開くとされているのです。東北大学の川島隆太教授によれば、脳は音楽を聴いている時はほとんど動かず、手を使って書いたりすると大分動くようになり、音読すると脳のいろんな部分が活性化するけれど、英語朗読が最大に動くというのです。英語の朗読で自分の脳を自分で育てることができるわけです。
SVOのリズム✕身体の液状化を組み合わせて脳を開いてみてください。体の使い方と英語のリズムを共鳴させられたら、言葉の方からあなたに染み込んできますよ。
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