国際言語学者の溝江達英です。
先日、とある有名占い師のセッションを受けてきました。いろんな意味で勉強になったのですが、特に勉強になったのは占い師のように個別に特化したものは今後もどんどん需要があるという確信を得たことです。自分にしかできないものを磨くことに真剣にならないと今後はどんどん淘汰されると思った次第です。というのもAI時代に突入し調べ上げようと思えばGoogleを通して何でも出てくる時代にあらためてどういう情報を自分に知識として搭載しなければならないのだろうかを真剣に考えてみたいのです。
英語もフランス語も中国語も翻訳ソフトの精度が上がれば日本語と同じように訳される時代もそう遠くはありません。
私達が今勉強しなければならないことはたまたま未来から見れば時代遅れだからこそやらされていることなのかもしれなくて、性能の良い機械さえ今後開発されれば、やらなくていいことだらけなのかもしれません。
事実、日本人はどんどん漢字を忘れ、パソコンが自動変換してくれる漢字を実際に書くことはせず、選ぶだけで用を足しています。機械が人間を救う一方で、人間の生産性や想像力を奪い、留学などしなくても事実、語学なんかは本気で調べ上げようとするならばパソコン検索だけでも密度の濃い作業はできるのです。
機械任せでも一昔と比べて格段に意思疎通が容易にできるこの時代に、さらなる言語学習の未来はあるのだろうかとふと頭をよぎります。
翻訳レベルでは精度の高い翻訳ソフトの開発がどんどん進み日本語を英語に瞬時にネイティブライクに置き換えてくれる時代はもうすぐそこです。そうすれば私達は言語の壁を破壊し、アメリカ人相手であっても、日本人同士と話すように意思疎通が可能となるでしょう。そうなればめでたしめでたしです。
でも問題は果たして人は本当にそれで満足なのだろうかということです。
I love you. を月が綺麗ですね。とは決して訳してくれない時代がやってきます。愛してると字義ど・お・りに訳してくれることが私達を満足させてくれるのでしょうか。今後、確実にやってくる情報格差社会は、知識という万人がリーチできる世界とあなただけが生み出し決してコピーできないいま・ここ(hic et nunc)の閃きの差がもっともっと増大していきます。
月が綺麗ですねとはI love youの夏目漱石訳です。翻訳機では絶対出てこないような愛情表現こそがより胸を打つ時代になるんだろうと思います。これからは矛盾しているようですが検索して出てこないことを検索する時代になるんだろうと思うのです。つまり多勢に乗らないコピーされにくいビジネスモデルが当たり前のようですが価値をより持ち続けていきます。検索しても出てこない情報を提供する時代へ向けてオリジナルを磨いていきましょう。
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