2017年も残りわずかとなりましたね。
今回は、今年1年間の出来事の中で、私にとって最も衝撃的だった出来事をシェアしたいと思います。
Senseiが教えてくれたこと
その衝撃的な出来事とは、今年の10月のAdobe MAXで発表された、Adobeが開発したAI、「Adobe Sensei」の登場です。
(Adobe Creative Station)
発表された瞬間からこの話題がツイッターを駆け巡り、その後様々なメディアで取り上げられています。
あれから2か月がたちましたが、未だに世界中がこの話題に騒然としているのを感じます。
私自身も、このニュースを聞いた瞬間、しばらく呆然としてしまったほど。
今いる世界の足場がぐらつくような、見えている視界がゆがむような、感覚になったことを覚えています。
間違いなく、今年NO.1の衝撃でした。
どうして、私はこれほどまでに大きな衝撃を受けたのか。
それはこのAIの登場によって元々私の中にあった本来揺らぐことのない2つのモノが大きく変化したからです。
Adobeにしかできないデータ収集
1つ目の変化は、AIに対する私の認識です。
私は、ビッグデータやAIに対して、それなりの知識を持っています。
ただ、この「Adobe Sensei」は、そんな私の中にあったAIに対する常識を大きく覆すものでした。
これまでに世間で話題となったAIは、画像認識ができたり、ビッグデータを解析したり、囲碁や将棋といった戦略ゲームで人間に勝つことができるといった言ってしまえば、その筋の人であれば誰もがいつかは思いつくであろう、「先にやったもん勝ち」のAIです。
その仕組みも活用法も私にとっては“想定の範囲内”でした。
しかしこの「Adobe Sensei」はその想定を大きく超えていたのです。
このAIの何がこれまでと違うのか、それを語りだすと、このメルマガが終わりません。笑
そんな中でも、最も私が感嘆したところはこのAIを構成するために集められたデータの種類です。
Adobeは自身のIllustratorやPhotoshopといったデザインの現場で使われているアプリケーションを通じて、プロのデザイナーが作品を作る、そのプロセスやイメージ、そしてその結果をデータとして収集していました。
それはつまり、
「プロはどんな順番で作品を作り上げていくのか」
「プロはどんなところを重要視して作業しているのか」
「コンバージョン率に差が出るデザインはどの工程が左右するのか」
そういった、普通に考えたら定量化できない、つまりデータとして残しにくいものを独自の技術で完全データ化し、形として蓄積していったのです。
これは本当に驚くべきことです。
こんなアイデアはデザイン関連ソフトを牛耳っているAdobeでしか発想できないでしょう。
そしてそれを可能にしてしまった技術にも驚かされます。
これらのことはまったく私の想定できていない、予想外の存在でした。
「学び」の質が変わる
2つ目の変化は、私の中にあった「学び」の変化です。
いや、変化というより進化と言った方が正しいかもしれません。
例えば、メディアディレクターとして必須の「WordPressを使ってメディアを構築する」という学び。
これまではWordPressのような専門性の高いアプリケーションの操作方法自体だけで充分に学ぶだけの価値がありました。
そういうアプリケーションを自由に扱えるというところに需要があり、仕事として成立していたからです。
メディアディレクターであればWordPressをはじめとし、様々なアクセス解析ソフトなどそれらの操作方法自体を学ぶ必要があったということです。
しかし、これからはそうではない、とSenseiは教えてくれています。
今回はIllustratorやPhotoshopといったデザイン関連のアプリケーションの話でしたが、今後こう言った仕組みはどんなソフトにも水平展開されていくと思います。
これまで専門的な知識を持ったものだけが扱うことができたアプリケーションを素人でも簡単に、素早く、クオリティ高く使えるようになる未来がやってくるということです。
そうなるとこういった専門的なオペレーションには何の価値もありません。つまり、それらを学ぶ必要なんて全く無くなるのです。
これからの学びで大事なことは、そういった作業の先にあること、ズバリ、収益をあげるためのアイデアやマインドセットが大切になってくるということです。
つまり、学ぶべき対象が作業という上辺からもっと中身の本質へとシフトしていく。
まさに今IROASの学びが目指すところと一致しています。
Senseiはその正しさを改めて私たちに教えてくれたのです。
*
私はこれからも皆さんに「学び」を与えていきます。
そして自分自身も新たな「学び」を得ていきます。
そんな「学び」が、もっと本質に近づくように、未来へ繋がる本物の「学び」になるように、どんどん進化させていこうと思います。
今週は以上です。
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