国際言語学者の溝江達英です。
今日は実学的なアプローチでネイティブスピーカーのように英語がかけるテクニックを紹介します。
Can I have ___ check please ?
お勘定お願いします。という意味の時に
__の部分に何が入るか知りたいときがあります。
日本人は冠詞が苦手ですから、a なのかthe なのかわかりません。
こういう時はまるごと、この表現をうろ覚えのままGoogleに突っ込みます。
ただ精度を上げるために
“Can I have * check please ?” という形で
引用符で英文を囲んだ上に、かつ、checkという名詞の前に*(アスタリスク)を入れます。
そうすると、正解がTHEであることがわかります。
これが伝統的な検索方法の鉄板ですが、最近は、別に引用符も*もつけなくても、まるごと文章を入れるだけで、答えが見つかる場合がよくあります。(ただ、アスタリスクと引用符を駆使したワイルドカード検索法は覚えておいてください。)
それを踏まえた上で、検索中に偶然出くわす表現にも目を配りましょう。
ある意味寄り道的な表現をストックする余裕、これこそが語学には大事です。
checkを調べているとrain check という言葉が出てきたりします。
Can I take a rain check ?
この表現は
今度でいいかな?という意味になります。(試合が雨で順延になって、再度仕切り直しすることが由来)
takeの代わりにgetも使えます。
今日は都合悪いから、今度また誘ってよという意味で
Give me a rain check ! とも言えます。
話を戻すと、今日の話は、ネイティブのようにどうgoogle検索を使いこなすかを主題にしてはじめましたが、いつの間にか、話がはみ出して、まったく違うrain checkの話になりました。
人間は実はこうして、どんどんどんどん、意味を派生して、話を膨らませていく本能があるのです。
これを脳科学では
Accidental mind と呼んでいます。
日本語訳をすれば
つぎはぎだらけの脳とこころ
このような意味です。
私たちは一貫性という名に囚われすぎて窮屈になっています。
ごはんも食べたければ、ラーメンも食べたいし、チョコレートも食べたい脳をしています。
一つのことだけ追いかけられない性質なのです。
人間の脳は本来マルチタスクを追う脳で、いろいろな情報をつぎはぎし、いろいろな断片を拾っていって統合していくのです。
だからこそ
本来の筋からどんどんかけ離れていくことこそ脳が自然に求める記憶プロセスなのです。
フォーカスしフォーカスだけにありつくのは実は非効率で、英語を勉強するのに英語だけ集中というやりかたは自然の摂理に反しているのです。
どんどん、英語じゃない言語を仮にうろおぼえでも、完成度が低くても、そんなのお構いなしに興味のおもむくままにつぎはいでいけばいいのです。
うろおぼえ、未完成、なんちゃって記憶上等!なのです。
表現検索もそうです。ターゲット表現はもちろんのこと、検索中、図らずも思いがけない形で出会った表現をありがたいと思ってつぎはいで覚えればいいのです。
記憶構築システムはあなたと私の人生のようなものです。
そもそも、私とあなたとの出会いは偶然繋がったものです。
記憶だって、覚える表現だって、人間関係と同じようなもので、偶然の積み重ねがつぎはがれてつながっていくパッチワークのようなものなのです。
たとえば、棚から牡丹餅という表現は英語でなんといいますか?
Google検索で調べてみてください。
検索を通じて思いがけず知ったことをこれまたストックしてみて自分の脳につぎはぎ知識としてくっつけてネットワーク化してみてください。
こうして記憶の可動域を広くすることができるのです。
勉強は本来は自由な好奇心を泳がせながらするものです。
どんどん、はみだし検索を狙ってみてオリジナルのブレインマッピングを組織化してみてください。
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