国際言語学者の溝江達英です。
息子がおもちゃで遊びたいとゴネるので近所のトイザらスによく行っています。
Legoコーナーによくいるわけですが、知育玩具ってのは海外発がおおいんですよね。
そうすると英語の商品名によく出会うのです。
例えばXylophone
単語がXから始まっている時点で意味不明だと思うあなたはなかなか語感が鋭いです。
日本語も【ん】から始まる単語がみあたらないように、Xから始まる単語は、ほぼほぼギリシャ語起源で純粋に英語である可能性は絶望的です。
純粋に英語の単語じゃなくギリシア語だということは、
ヨーロッパ諸語もほぼ同じ言い方です。
フランス語も同じくXylophone
ドイツ語もXylophon
こうして外来語ってのはある意味どこの言語に行っても普遍性を保とうとするのです。
肝心な英語でのXylophoneの発音ですが
読み方はザイロフォンです。
もったいぶってましたが意味わかってる方は相当の英語上級者です。
これ実は木琴っていう意味なのです。
そんな単語、全く知りませんと言うかもしれませんが
ガムでおなじみの
キシリトール
これ木琴のXylophoneと綴りが似てますね。
Xylitol
前半のxyl—って部分がギリシア語で木を表します。カバの木なるものから発見された糖分で、それをガムに配合したんだとか。
こんな感じでトイザらスの中の単語を漁りまくっています。
肝心なトイザらスっていう意味もこれまた面白いですよね。
私が知っている表記では
Toys “я” us.
Rが反転しているのが気になってました。
このR反転にそこそこの意味があるらしく、
日本語の表記も
トイザらス
“я”に相当する場所だけ、なぜか、ひらがなで【ら】と表記して違和感残してますね。
諸説あるうちの一つですが、
Rを反転させているのは
Rは英語のareに相当し
Toys “я” usを逆さまから読みなさいという暗号らしく
Us are toys. だとおかしいので、We are toys.
私たちはおもちゃ(商人)です。
こんな意味を込めているとか。
トイザらスの語尾、ザラスってのが、おもちゃ怪獣みたいに、怪獣の雰囲気だしてますし、創業者の名、ラザラスというユダヤ系の発音に似ているからどうしても語尾のザラスは残しておきたかったようですね。
長年、外国語に接していると、多分、こんな意味なんだろうなという言語直感みたいなものが備わってくるんです。
明治のキシリッシュ!っていうガムも
Xylish !!
これもまた、キシリトール入りのガムなんだろうな。。。って予想つきますしね。
ここで私の語学上達の秘密トレーニング明かしちゃいますが
語感はいつも買い物中に磨いているんです。
言葉のセンス磨くにはトイザらスもいいですが、ドラッグストアを徘徊するとかなり効果的です。
睡眠導入剤の グットミン (よく眠れそう!)
頭痛薬のケロリン(ケロッと治りそう!)
小林製薬はホント面白い名前つけるので感心します。
のどぬーる 熱さまシート
ネーミングセンスが良すぎて、いつも、面白い言葉を商品名から拾って、我が語感に刺激を与え成長させています。
医学用語であっても、難しい言葉であっても、キシリトールと木琴みたいに、潜在的に知っている単語とぶつけられたら、もう二度と忘れないものです。
育毛剤でおなじみのプロペシア
ProってのはPromotion(促進すること)のProですよね。前向きな感じです。
Peciaは脱毛症を医学用語でAlopeciaっていうのです。
脱毛症を前向きに!ってことで、前向きな接頭辞Proを合成して、Propecia !!!
そんなこんなで、日常に好奇心をもち、分からない、知らないをほっとかないこと。
そうすれば、言語直感が成長しますし、いわゆるコピーライティング力の底上げはおろか、コミュニケーション力全体の向上につながります。
ことばに無関心のまま歩くのはやめて、ピンと来たことばや、謎な表現はしっかりメモしておきましょう。
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