以下の英文の違和感を突き止めてみてください。
- Is the wine delicious ?
- そっちに行ってもいい?という意味で Can I go over ?
- (会議の日程が変更になるんだけど)あなたはそれでOKですか?という意味で、Are you OK ?
- とてもお腹が空いているという意味で、I am so hungry.
- 彼女は日本のことをよく知っているという意味で She knows Japan well.
登場している英文は文法的にはどれも問題がないのですが、ネイティブスピーカーには違和感のある文章だとされるものばかりです。
果たして何がどうおかしいのでしょうか。順に検証していきましょう。
まず(1)のdelicious という単語です。deliciousの意味は単に美味しいという意味ではなく、【とても】美味しいという意味です。
ですので疑問文で使うのはとても変なのです。このワイン、とても美味しいですか?と日本語で聞いてもおかしいので、単に、このワインは美味しいですかと聞けばいいだけです。
よって、Is the wine good ? で十分なのです。
(2)は英語のgo=行く、come=来るで丸暗記してしまうと、この問題の真意がわかりません。ある種、有名なジョークというか、引き合いに出される例なのですが、日本人学生がアメリカ人宅にホームステイし、ホームステイ先のお母さんが、朝食準備できたわよ!と日本人学生に声がけし、今、行きます!の意味で、I am going !!! って言ったがために、朝ごはんが片付けられていたという話。
それがなぜ起こるかというと、2者の間で会話が成立している時、Goは相手側から離れる、Comeは相手側に近づくという意味になるからです。
なので、そっちに行くわよ!という意味ではCan I come over ?と言わなければならないのです。今、行くよは、I am coming ! なのでこれも間違えないようにしましょう。
(3)ご都合はこれでいいですかという言い方は、Is that OK with you ? という形で主語は無生物になります。怪我とか体調を気遣う場面ではAre you OK ?を使ってもいいです。
(4)I am so hungry. だと、so の後に何かが期待されてしまいます。I am so hungry that I could eat a horse ! 馬一頭でもだべてしまいそうにお腹が空いている。(=英語特有の表現)などと言った感じで、soの後には何らかの説明なり比喩を期待してしまいます。ですので、お腹がとても空いているというのはsoを使わずに、reallyを使いましょう。I am really hungry.が自然な言い方です。
(5)She knows人物+well. という形、例えば、She knows John well. とかならばいいのですが、日本について知っているというのはShe knows a lot about Japan.という言い方が普通です。何を目的語に取るかを注意するのも必要です。know +事柄+wellは出来ないということを覚えておきましょう。
どの文も中学生でも理解できる英文なのですが、同時に、こういった短い文章を徹底的にどの場面で使い、どういう文法の性質を持っているのかを地道に比較しながらインプットしていくことはとても大事です。
分からない英文を何度も聞くよりもよっぽど効果がありますので、このように短いフレーズの注意点をしっかりメモしておきましょう。
Hello Talkというアプリがあり、I-Phoneでもアンドロイドでも利用可能です。アプリではこのような短い表現を自分で作文して書き込み、その書き込みをネイティブスピーカーに直してもらえます。とても使いやすいと評判なのでぜひぜひ積極的に短文を書く習慣をつけていきましょう。
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