先週は、
「MFI」
という、Google検索エンジンの大変革について触れました。
大地震に例えられるほど、私たちのビジネスに多大な影響を与える出来事なのですが、実は今、さらにもうひとつの大きな天変地異が迫ってきています。
その名は、
「AMP」
こちらはどちらかというと発信者側が行うべき変革、つまり私たち側に求められる大きな変化です。
MFIとも密接にかかわり、今後のネットビジネスや、インターネット上での情報の扱いに関して大きな影響を与えるこのAMP。
みなさんもぜひ正しく知っておくべき事柄ですので、詳しくお話ししていきたいと思います。
今回は抑えておきたい基礎知識と、これから大きく変わるであろう開発環境について話をしたいと思います。
ずばりAMPとは?
AMP(Accelerated Mobile Pages)とは、モバイル端末で開いた際に読み込みが早く使いやすいサイトを意味します。
Twitterなどが既に導入済ですがモバイル端末でサイトを閲覧しやすくするソース、と言えるでしょう。
それはもちろんPCでの観覧にも影響してきます。
AMPが導入されているサイトでは、特にその読み込みスピードの明らかな差を実感できるはずです。
(比較用のサイトなども用意されていますのでぜひ体感してみてください)
つまりAMPはこれまでの言葉を使えば、
「軽いシンプルなサイト」
と認識してもらっても問題はありません。
(厳密にはそう単純なものではありませんが)
それではこれまでのサイトと、AMPが導入された読み込みの早いサイトは何が違うのでしょうか?
現状の一般的なWebサイトは
・HTML
・CSS
・JavaScript
といった言語で構築されている事がほとんどです。
これらの言語でサイトを構築した場合では、スクリプトを自由に用いる事ができるので動的なサイトやインタラクティブなサイトを実現することが出来ます。
これまではこういった動的、つまり動きや仕掛けのあるサイトが「華やか!面白い!質が高い!」とユーザーに評価される傾向にありました。
しかしその反面、こういった動的なサイトはモバイルブラウザでは、動作が重かったり、アプリによってはうまく表示されないこともありました。
そこで今回Googleが発表したAMPはこれからはこういった、
「動的な」
サイトではなく
「静的な」
サイトを推奨していく、という方向転換を示唆しているのです。
まさに変革!
こちらもMFIと同様、
天変地異クラスの出来事と言えるでしょう。
AMPの狙いとは?
AMPが静的なWebサイトを推奨していると言いましたが、これはあくまで私の考えでしかありません。
しかし根拠があります。
AMPである事を宣言する為には、
・HTML5
ではなく
・AMP HTML
と呼ばれる専用の言語で記述するルールがあります。
そしてAMP HTMLでは使用することが出来ないタグがありJavaScriptや外部CSSもそれに当てはまります。
これでは、これまでもてはやされてきた動きや仕掛けのある動的なサイトは作ることはできません。
つまりこれからは動的でインパクトのあるWebサイトではなく、静的で読みやすい、読み込みの早いアクセスしやすいページが主流になっていくことが予想されます。
そうなると静的でありながら、いかにインパクトのある質の高いサイトを開発していくかが、重要になるのは誰もが予測できる範囲でしょう。
今まさに、Web業界はこのことに頭を悩ませているのです。
頭を悩ませているのは見た目の話だけでありません。
単純に、構築していく言語自体が変わってしまうのですから、開発環境も大きな変化を求められています。
今あるサイトの処遇は?
AMPについて、みなさんが一番気になるのは
今すでにWebサイトとして完成しているサイトの扱いをどうするべきか
というところでしょう。
特に、今すでにマネタイズの仕組みが完成している、収益を上げるサイトを持っている方にとっては気が気でない、非常に不安なところだと思いますが、その点は安心してください。
次のようにGoogleは公式に述べています。
「現段階では、すでにあるサイトをAMPに変換して再構築するまでの事は無い」
つまり、今後新たに作るサイトの指針としてAMPを推奨しているだけであって、既存のWebサイトを全てAMPに対応させたとしても検索順位に優位差は出ないとの見方です。
実際にGoogleもAMPに関しては微調整をしつつ数年を掛けて導入すると明言しています。
しかしこれは逆に言えば、微調整を重ねるうちに方針や扱いが変わる可能性を含んでいる訳です。
もしかしたら仕様が大幅に変更になる可能性もあります。
その点からも、現段階ではサイトを全て再構築するリスクを負うべきでは無い、という答えになるでしょう。
いずれにせよ、こちらもMFI同様にステイの姿勢を保ちつつも、虎視眈々とその時を睨みながら、準備万端でいることがベストだとアドバイスしておきます。
*
今週はAMPについて抑えておきたい基本的なところをお話ししました。
次回はもう少しAMPについて掘り下げて話をしたいと思っています。
ぜひ楽しみにしていてください。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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